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旧統一協会に対する解散命令請求

弁護士の江川剛です。

本記事のテーマ

本記事は、旧統一協会に対する解散命令請求というテーマについて書いています。

弁護士・江川剛の視点

旧統一協会の信者による全国各地での献金勧誘や物品販売、伝道活動の問題については、遅くとも昭和50年代には社会問題化しており、これまでに旧統一協会の損害賠償責任が認められた民事判決は多数出されています。
それだけでなく、旧薬事法違反、迷惑防止条例違反、特定商取引法違反といった刑事事件でも、旧統一協会の信者が有罪とされた例が多数あります。

旧統一協会は、これらの事例はあくまでも一部の信者によるものであって旧統一協会の組織的な関与が認められたわけではない、といった主張をしていますが、これらの活動は「万物復帰」という旧統一協会の教えと関連付けられて全国各地で同様に行われていたこと等を踏まえれば、旧統一協会の主張に無理があることは明らかではないかと思います。
また、これまでに裁判所によって解散命令がなされたオウム真理教や霊視商法で詐欺罪に問われた明覚寺と違って、旧統一協会は組織として刑事事件で立件されたことはないとも主張していますが、そもそも刑事事件で立件されなければ解散命令請求されないということは宗教法人法のどこにも定められていませんし、上記のように、少なくとも信者が立件された刑事事件は多数あります。

そもそも宗教の存在意義は、悩みや迷い、不安を抱えている人を救済に導くことにあると考えますが、旧統一協会の活動はこの存在意義に逆行しており、その活動に公益的意議があるとも認めがたいですので、今回の解散命令請求は当然の結果であり、むしろ遅すぎるくらいだとも言えます。
もっとも、私は、以前、旧統一協会の被害者の方の代理人として、国が解散命令請求などの権限行使を怠っていたことも被害拡大の一因であると主張して、国に対する損害賠償請求(国家賠償請求)訴訟を担当していたのですが、この訴訟では、残念ながら国の損害賠償責任までは認められませんでした。
この訴訟を改めて思い返すと、今回、文部科学大臣によってようやく解散命令請求がなされたことには、少しは思いが通じたかなと感慨深いものもあります。
とはいえ、実際に解散命令が出されるかどうかは裁判所の判断次第ですから、その行く末は冷静に見守る必要があります。
また、未だ被害回復が実現していない被害者の方も多数おられます。
私も弁護団の一員として、少しでも被害回復に貢献できるよう努めなければいけないとの思いを新たにしました。

ニュース要約

出典:
【更新・解説】旧統一教会の「解散命令請求」文部科学省(NHK)
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/102858.html
旧統一教会の解散命令、東京地裁に請求 証拠5000点提出(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE12C6Y0S3A011C2000000/
盛山正仁文部科学大臣臨時記者会見録(令和5年10月12日)
https://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/mext_00420.html

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